ブロードリッジ アジア太平洋統括
マネージング・ディレクター
金融業界の誰もが長年にわたり、世界各地で複雑な事業を手掛ける上で、三つの課題に直面してきました。一つ目は顧客の優先度の変化と相まった、手数料への圧力です。二つ目は、オペレーションの改善やコスト削減などのオペレーションの要求です。三つ目は、金融機関に影響を及ぼす規制変更です。このような要因は10年前の世界的な市場の崩壊以降、金融機関を絶えず圧迫してきました。
2020年、金融市場と金融機関はかつてない困難に直面しています。さらに、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けてもイノベーションは止まっておらず、それどころか国内外の主要な金融機関がテクノロジーの変革を加速しています。資本市場の企業はいま、自社が持つテクノロジー全体に目を向けています。そのテクノロジーは、どれほどの耐性を備えているのか。どれが自社のもので、どれを第三者に依存しているのか。強い耐性を持ちつつ大規模な運用を行うためには、どのプロセスやコストを共有化し、外部の専門企業に任せられるのか。
幸いなことに、テクノロジーの変革をもたらす多くのソリューションはすでに存在し、あるいはすぐに登場しつつあります。ブロードリッジは、企業が変革する上でオープンプラットフォームが重要なカギを握っていると考えています。この分野で先行する企業は当然、自社のレガシー・インフラにいまだに依存する他の企業の一歩先を進んでいます。自社を支えられる耐性や実績、世界的な事業規模を持つ信頼できるパートナーを見つければ、企業はこの分野で先行できます。弊社は「イノベーションのABCD」を信じ、お客様が来たる将来に備えるために事業を変革し、AI、ブロックチェーン、クラウド、デジタルなどの次世代テクノロジーを理解し、応用する支援をしています。
この度セレントと連携し、日本におけるテクノロジー革新の主要動向をさらに調査するため、オープンプラットフォームの将来についてより深い考察を行いました。調査結果から、日本の金融機関のオープンプラットフォームに対する考え方や要望が明らかになり、興味深い内容となっています。調査レポート全文から、テクノロジーの変革に関する有益な見識を提供できればと願っております。またレポートを通じて、皆様がテクノロジーの変革に着手される際の対話ができればと考えております。ブロードリッジは今後も日本市場に深く注力し、皆様の事業変革の支援に取り組んでいきます。
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